自分が入るお墓について考えたことはありますか?
大切な人が亡くなった際に、どんなお墓で供養していきたいか考えたことはありますか?
「誰と入るのか」「後々誰が管理していくのか」「どこの霊園で入るのか」など、お墓については考えなければいけないことが多いです。
さらに、今日ではお墓の種類も増え、いざ建てるとなってもどこから手をつけたらよいのかわからなくなってしまうものです。
この記事では、希望に沿ったお墓が選べるように、お墓や霊園の種類を解説していきます。
お墓の種類
お墓の種類は、「誰と入るか」や「供養の形式」という視点で大きく8タイプに分かれます。
現代人のライフスタイルに合わせた新しいタイプも登場していますので、それぞれ詳しく見てみましょう。
家族墓
先祖から代々一族で同じお墓に入る、代表的なお墓のタイプです。
家墓、継承墓とも呼ばれます。
一族で代々受け継いでいくことを前提としていますが、少子高齢化が進んでいる昨今では、受け継いでいく人間がいないという理由で選ばれないことも多いです。
全体では減少傾向にあります。
両家墓
両家が一緒のお墓に入るタイプです。
夫婦がお互いに一人っ子で結婚し、それぞれの家族のお墓を管理していく人間がいない場合などに選択されます。
遺族の負担なども少なくなる合理的な方法の一つですが、両家をはじめ親族も交えて事前にしっかり話し合って建てなければ、後々トラブルとなることがあるので注意が必要です。
夫婦墓
家族墓と違い、夫婦二人だけで入るタイプのお墓です。
受け継いでいく子どもがいない、もしくは子どもに負担をかけないために受け継がせないという前提で、永代供養されることとなります。
個人墓
その名の通り、一人で入る用のお墓です。
受け継いでいくことを前提とせず、自分らしいお墓にすることができます。
元々は有名人や著名人などが使用することが多かったタイプですが、多様な生き方ができる現代において、これからさらに増えていく形といえます。
一人だけのために墓石を建てるので、他のタイプより費用は高めになります。
共同墓
家族とは別に、友人や同志などの他の誰かと入るお墓です。
個別で墓石を建てる必要がないので、かなり費用面を抑えることができます。
永代供養を前提とするため、後の管理を気にする必要がありません。
個人墓同様、多様な生き方ができる現代において、これから増えていく形の一つといえます。
合祀墓
他の方の遺骨と一緒にそのまま直に土に埋葬し、永代供養するタイプです。
お墓を引き継ぐ人や供養する人がいなくても管理を気にする必要はありませんが、後から個別に遺骨を取り出したりすることができないので注意が必要です。
樹木葬
墓石の代わりに木を墓標として、その周辺に遺骨を埋葬するタイプです。
骨壺で埋葬する形と、遺骨を取り出して直接埋葬する形があります。
自然葬と呼ばれ、後継ぎや管理の必要がなく永代供養されます。
埋葬するスペースがあればよいので、費用面がかなり抑えられることも特徴です。
散骨
お墓とは異なりますが、遺骨を粉末状にし、自然環境にまいて自然に還らせるタイプです。
山、川、海などの本人が希望した場所や、故人の思い入れのある場所に散骨することができます。
近年では、ロケットで打ち上げて宇宙に散骨する「宇宙葬」と呼ばれる新しい形も登場しています。
霊園の種類
お墓を選ぶときには、お墓の種類を考えるのと同時に、どこの霊園を選ぶのかも重要な要素となります。
霊園は、管理者の違いによって大きく3つに分かれます。
どんな種類や特徴があるのか詳しく見ていきましょう。
公営墓地
都道府県や市区町村などの地方自治体が運営している墓地です。
宗教宗派を特に問わず、申し込みの条件に合えば誰でも申し込むことができます。
永代使用料や年間管理費などの費用も安価であることが多いです。
ただし、申し込みを随時募集しているところもあれば、年に数回しか募集してないところもあるので、場所によっては競争率が高い場合があり、申し込む際には注意が必要です。
民営墓地
営利を目的としない公益法人や宗教法人が委託し、民間企業が主に運営している墓地です。
公営墓地よりも数が多く、宗教宗派も問わない上、申し込み資格等も特に問わないため、様々な人に開かれたタイプといえます。
基本的に、申し込み自体も随時受け付けており、生前に申し込みできるところも多いです。
寺院墓地
お寺の境内にあり、お寺などの宗教法人が主体となって運営している墓地です。
僧侶の方が供養や管理をしてくれるので、安心して任せられるという特徴があります。
ただし、基本的にはそのお寺の檀家のためのお墓という位置づけになるので、申し込むためには檀家になる必要があります。
まとめ
一族で代々受け継いていく形に限らず、現代人の家族構成や生活スタイルに合わせて様々な形のお墓が選べる時代となってきました。
お墓に入った後の管理や供養などの必要があるため、家族を交えて話し合いをする必要があります。
これからの生き方を話し合いながら、どのタイプのお墓を選ぶのが自分に、家族に、一番適しているのかを検討して、後悔のない選択をしていきましょう。