葬儀のタイミングは突然やってきます。
その為、どうしてもバタバタしてしまうものですが、事前に葬儀日程は決めておくことができません。
そこで、いざという時になるべく慌てずスムーズに葬儀を執り行う為の日程の決め方や流れ、問い合わせ方法などについてご説明していきたいと思います。
葬儀の日程の決め方
葬儀の日程は、亡くなってからできるだけ早く行うものです。
ただ、一般的には亡くなった日の翌日のお通夜を、そしてさらにその翌日に告別式、そして火葬という流れになります。
お通夜や葬儀・告別式を行うタイミングについては、亡くなった日から何日以内に行わなくてはならないという決まりは特にありません。
とはいえ、亡くなった方の遺体をいつまでもそのまま安置しておくという訳にもいきませんのでできるだけ速やかに葬儀日程を決めて進めるようにしましょう。
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お通夜や葬儀については特に決まりはありませんが、火葬については亡くなってから24時間以降でなければ行えないという事が法律で決まっています。(感染症などの場合を除く)
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亡くなってから葬儀の日程を決めるにあたり、確認しなくてはならないのは以下の4点になります。
- 火葬場の空き状況
- 斎場の空き状況
- 遺族の予定
- 僧侶の予定
斎場の空き状況に関しては、もし斎場を借りて葬儀を行う場合に限りますので、自宅に僧侶を呼んで行う場合には確認は不要です。
また、僧侶についても宗教や宗派によって違います。
近年僧侶を呼ばない葬儀も増えてきているので、必要がないという時にはこちらも特に考える必要はありません。
参考
僧侶を呼ぶか呼ばないかは、宗教的な考え方による所が大きいです。
葬儀に僧侶を呼ばない事が駄目と言う事はありませんが、日本では僧侶を呼んでお経を上げてもらい、戒名をつけてもらうという流れが一般的である為、僧侶を呼ばないという場合には参列される方や遺族・親族に対して事前に説明をしておいた方がよいでしょう。
また、僧侶を呼ぶとなるとお布施として10万円以上の出費となるのが一般的です。
経済的な理由で呼ばないという時でも、周りへの説明はしておいた方が余計なトラブルを防ぐ事ができます。
ちなみに菩提寺がある場合で葬儀に僧侶を呼ばないという時にも、事前に連絡をしておくことをお勧めします。
火葬場の空き状況
火葬場は地域によって利用方法が異なり、予約制の所もあれば先着順となっているところもあります。
もし火葬場へ連絡をしていっぱいだったりかなり待つことになりそうなら、別の火葬場へ連絡して確認をしましょう。
一点注意しなくてはならないのが、火葬場の休業日です。
火葬場は友引の日に休業しているところが多いので、友引の日に火葬する際は利用できる場所が限られ、混雑する恐れがあります。
そして友引の翌日も、同様の理由で混雑が予想されます。
どこの火葬場を利用するかや、火葬場の空き状況の確認、調整などは葬儀社に相談しながら決めましょう。
火葬する日程によっては、お通夜や葬儀の日程も調整が必要になる場合があります。
斎場の空き状況
斎場を借りて葬儀を行う場合には斎場の手配も必要ですが、どちらかといえばまず火葬場を押さえて、そこから逆算してお通夜や葬儀の日程が決まりますので順番的には後回しになります。
斎場の空き状況についても、葬儀社が対応してくれますのでお任せして問題ないでしょう。
遺族の予定
葬儀に参列する方の中で特に重要なのが、亡くなった方との関係が深い遺族や親族です。
配偶者や親子関係の方は必ず出席する事になりますが、遠方(特に海外など)に住んでいたりすると亡くなった翌日に間に合わない事もあります。
このような場合には、遺族や親族が参列できるタイミングにあわせて葬儀の日程を調整します。
なお、親族や遺族以外の方であっても慶事と弔事が重なってしまった場合には、慶事を優先するのが社会人としてのマナーになりますので覚えておきましょう。
参考
慶事…慶事とはお祝い事、つまり結婚式などの事です。
弔事…弔事とは慶事と反対の事、つまりお葬式などお悔やみ事を意味します。
僧侶の予定
僧侶のスケジュールが合わないというパターンもあります。
特に菩提寺がある方は決まったお寺から僧侶を呼ばなくてはなりません。
ただし、依頼した僧侶の予定が合わなくても代わりに来てもらえる僧侶を紹介してもらえる事もありますので、まずは連絡をして相談しましょう。
菩提寺とは
菩提寺とは先祖のお墓があるお寺の事です。
菩提寺がある場合には、基本的に葬儀を行う場合そのお寺の僧侶に依頼をします。
葬儀までの流れ
1.葬儀社に連絡
葬儀社へ連絡するタイミングですが、医師から危篤と告げられた時点で親族に連絡するのと同時にしておいた方がよいでしょう。
葬儀費用についても準備をしなくてはなりません。
なお、危篤の連絡をするのは一般的には三親等までの親族といわれています。
2.死亡診断書の発行と遺体の安置
病院で亡くなった場合には医師が死亡診断書を作成しますが、自宅などで亡くなった場合で、24時間以内に医師の診断を受けていない際には医師が死亡診断書を発行できないケースがあります。
その場合には、警察医から死亡診断書を発行してもらうこととなります。
かかりつけの医師がいる場合にはまず医師に相談し、必要であれば警察医へ死亡診断書の発行を依頼しましょう。
3.周囲への連絡
危篤の場合は三親等の親族へ連絡が通常ですが、亡くなった場合には親族以外にも、友人や関係の深い知人などへ連絡をします。
すでに葬儀日程が決まっている場合には伝えておくとよいでしょう。
もし、故人の遺言やエンディングノートに亡くなった事を知らせてほしい相手が書いてあれば連絡しましょう。
4.葬儀社と打ち合わせ
遺体をどこに安置するか、葬儀の日程をどうするのか、喪主を誰にするか、遺影の準備などを葬儀社と打ち合わせします。
葬儀の形や日程、費用などもこの段階で決める事になります。
葬儀費用についてはそれなりの費用がかかりますので、事前にきちんと確認をしてできれば見積もりを出してもらうようにしましょう。
5.納棺
亡くなった方を送り出す為の納棺の準備をします。
納棺はお通夜までに遺族で行うものですが、葬儀社によってはサポートも受けられます。
柩に入れるものなどもここで用意しておきましょう。
6.お通夜/告別式
僧侶や参列者の対応、喪主の挨拶などを行います。
7.火葬
火葬は1時間ほどで終わります。
終わったら骨上げをします。
友引や大安は避けるべき?
お通夜や葬儀の日程を決める際、友引や仏滅や大安は避けた方がよいという話を聞いた事がありますが、実際にはどのようにして決めるべきなのでしょうか。
仏教には六曜は無関係
仏滅・友引・先勝・先負・大安・赤口の事を六曜といいます。
この六曜はもともと中国から来た風習。
一方で仏教はインドが発祥なので、両者は関係ありません。
つまり、友引や仏滅や大安に葬儀を行う事が良いも悪いもないのです。
ちなみに火葬場の多くがなぜか友引を休業日としていますが、これも特に縁起が悪いとかそういった理由ではありません。(そういう理由で休業としている火葬場はあるかもしれませんが、六曜と仏教は無関係なので気にする必要はありません)
葬儀から初七日までの流れ
初七日とは
初七日とは亡くなった日を1日目として、7日目の事をさします。
もし、1月1日に亡くなったとしたら初七日は1月7日ということになります。
初七日法要
初七日法要は仏教の考え方で、故人が成仏できるように(極楽浄土へ行けるように)ということで、亡くなった日から7日ごとに供養するのです。
そのうちの一番初めの日の事を初七日法要といいます。
ですから亡くなって7日後に初七日法要を行うのですが、最近では葬儀の日に初七日法要を行うことも少なくありません。
これは、お仕事などの理由で初七日法要に参列する事が難しい方も多いというのが理由です。
繰り上げ法要
葬儀の後火葬場に行ってから初七日法要を行うことを、繰り上げ法要といいます。
繰り込み法要
繰り込み法要は葬儀の中で初七日法要もまとめて行ってしまうことをさします。
どちらかといえば繰り上げ法要よりも繰り込み法要の方が行われるケースが多くなっています。
葬儀日程の問い合わせ先はどこ?
「今日亡くなったらいつ葬式ができるの?」など、これから葬儀を行わなくてはならない場合、連絡先などを控えている方は少ないでしょう。
葬儀社へ連絡といわれても、普段利用する事のない葬儀社ですから、どこの葬儀社に連絡して良いのかもわかりませんよね。
そういう場合には葬儀レビのような紹介センターの利用が便利です。
葬儀レビは全国約400社の葬儀社の中から最大10社の見積もりを無料で出してもらうことができます。
利用方法は「氏名」「連絡先電話番号」「葬儀の予定地域」「要望」の4点を入力するだけです。
あとは葬儀社から連絡がきますので、こちらで依頼する葬儀社を決めて進めるだけです。
葬儀レビのような紹介センターを利用するメリットは以下の3点です。
- 葬儀社をピックアップしてくれる
- 費用を比較できる
- 24時間365日対応
葬儀社によってはすでにスケジュールが埋まってしまっている場合がありますが、葬儀レビは約400社と提携していますので、対応可能な葬儀社とすぐに連絡が取れます。
また、葬儀費用は葬儀社によってまちまちですが、経済的負担も大きいのでできるだけ費用を抑えたいという場合にも複数の葬儀社の見積もりを比較できるのでおすすめです。
まとめ
生前のうちに葬儀について決めるということはなんだか不謹慎と思われがちですが、故人をしっかりと見送ってあげたい、いざという時に慌てずに済むように事前に葬儀について考えて起きたい、というのは決して不謹慎な事ではありません。
もしもの時はどういった流れで葬儀を行うのか、どこの葬儀社に依頼するのかなど、家族で話し合ったり流れを把握しておけば、故人を最善の方法でお見送りできるのではないでしょうか。